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EXHIBITIONS
Aboriginal Art
アボリジナルアート展
2022. 4/4 → 5/11
オーストラリアの先住民族であるアボリジニによって描かれた絵をアボリジナルアートと呼びます。
その歴史は5万年以上前までに遡ります。
日々狩猟や採集をしながら洞窟で暮らし、一定の範囲内で移動する生活を送っていた彼らは、
「読む」「書く」文字を持っておらず絵を描くことで重要な文化を後世に伝えました。
そんな彼らは大自然を崇拝し自然界には聖霊が存在すると信じていました。
精霊こそが全てを創造したと考え自然と一体化するように生きて来ました。
「Dreaming(ドリーミング)」彼らにとってこの言葉は天地創造の神話にまつわるもので彼らの社会における重要な宗教的概念となっており、自然界にあるものから太古の昔に生じた天地創世のドラマをたどる行為をドリーミングと呼んでいます。
絵を描く行為もこのドリーミングという時間の感覚を超越した行為であるとともに抽象的に見える図柄には実は意味があり、水や食用植物がどこにあるか、動物はどこにいるかを幾何学的な模様にして人々に伝える地図という実用的な行為も含まれていました。
アボリジナルアート展で飾られた殆どの絵は、ドットペインティングと言われる比較的新しい手法によるものです。
その他にはレントゲン画法と呼ばれるものもあり、動物の骨格や内臓が透けて見えるように描かれており、食べられる部位、食べられない部位などを伝達する実用的情報手段として用いられていました。
アボリジナルアートはヨーロッパでは熱心なコレクターもたくさんおり、パリのケ・ブランリ美術館には多数のアボリジナルアートが所蔵されています。
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